2024.01.16
DTMの防音
DTMデスクトップミュージックの場合、防音は必要でしょうか。
近年DTMのほとんどはコンピュータを中心として曲を制作していく場合が多いのでないでしょうか。
以前は録音スタジオに入りドラムを録音し、ベースやギターは自宅でラインどり、上物はシンセやサンプリング音源を鍵盤で弾いて録音、歌は再度スタジオで録音など、マイクを使用するものは録音スタジオで行い、大きな音が出ないものは自宅で、編集もそこで行うなどなど。
音楽のスタイルも変化し、機材や音源も進化しほとんどのトラックがコンピュータ内で完結できるようにはなりました。そして様々なプラグインエフェクトやマスタリングツールが続々登場し、それらを利用すると楽曲に艶がでて豊かになります。ミックス作業やマスタリングの作業になるわけですが、ヘッドホンのモニターだけでは無理がでてきます。モニタースピーカーから音を出して作業をすすめるのですが、ある程度の音を出さないとなりません。
部屋からの音漏れのための防音が必要になります。
部屋の位置する周囲の環境(幹線道路沿いなど)による外部からの騒音も防ぎたいところです。
アコースティックな楽器や歌などの録音を行う場合も同様です。

作業が深夜になることも多々あるかと思います。
やはり、DTMでも、コンピュータミュージックでも防音室は欲しいところです。
音が出る環境で本格的に作業ができるようになると、よりよい音の探求に道が開けます。高性能マイクロフォンを使用することや、サラウンド音源、クラブハウス向けのミックスなど音質の追及が可能になります。
マイクの特性や指向性にもよりますが、高性能なものは細かな音や音の変化をより忠実に集録します。細かい歌の息づかいや楽器の演奏のニュアンス、周りの空気感も感じられます。逆にいいますと求めない機材の空調ファンなどのノイズなども録音されてしまいます。
部屋のもともと持つ残響も収録されます。録音媒体やインターフェイスの質が上がると、より顕著に現れます。
この残響感は防音室を導入しても、その防音室内の環境により出現します。定在波(定常波)による不具合も発生するかもしれません。
防音室内の音場つくりを行ってください。
防音室は遮音性能のグレードがいくつか用意されています。Dr-35、Dr-40などDr値で表記されます。
既定のグラフの遮音の値に沿ったかたちでこのDr値が性能表記できます。
このグラフは低音になるほど遮音基準が低く設定されています。これは低い音は遮音しづらいという前提で成り立っています。
モニタースピーカーの導入で低音の強く出るものや、サブウーハーを用意される方は、防音により気を付けてください。
一部屋の中に、歌やギターのみの録音と割り切って小型の防音ブースを導入し、残りのスペースをコントロールルームとして、壁、天井に調音の施工をするのも一つの方法です。
プラザ立川ショールームには各種防音室、防音ブースが展示してあり実際に体験できます。防音、吸音製品も展示してあります。
宮地楽器 防音リフォーム事業部では、使用目的にあわせた防音室のプランニング、防音室導入後の吸音施工等も行っておりますので、ご相談ください。