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2023.10.11

エアコンと除湿の話

暑い夏も終わり過ごしやすい時期になりましたが、秋の長雨の湿気が気になる季節になりました。防音室内の楽器にとって湿度を上手に調節したいところです。

気密性の高い防音室は特に暑くなりやすいため、エアコンは多くの方が取り付けられていると思います。

近年のエアコンには「冷房」「暖房」の他、「除湿」「ドライ」機能がついています。防音室の湿度が高いときこの機能を使用して湿気を取り除きます。しかし、この除湿には限界があり制限があります。

冷房機能を使用したときに熱交換器フィンで冷却された空気に含まれる水分が水滴として付着します。水滴を集めドレインホースを経由して室外へ排出します。

除湿機能はこれと同じ機能になります。お部屋を冷やし過ぎないような「弱冷房」に近い機能になります。エアコンの除湿は冷房の副産物になります。

冷房機能にも言えることですが、設定温度までお部屋が冷えてしまうとエアコンの動作は止まります。除湿も行われません。

求める湿度、保ちたい湿度と室内温度のバランスにもよりますが、湿度は少なくしたいが、部屋は冷やしたくない。このような場合は、エアコンの除湿機能では足りないこともあります。

除湿専用の機器を設置するほうが効率的です。

お部屋の中に乾いた空気を循環させることで、隙間に発生しやすいカビの対策にもなります。

エアコンの機種には、「再熱除湿」や「ハイブリッド除湿」など、空気を温めなおしたりして寒くならないような除湿機能がついているものもあります。

ピアノのお部屋にふさわしい湿度は50%前後です。40~70%ぐらいとある程度広い範囲まで許容できるのですが、計測する湿度計の種類性能により数値に違いがあったり、お部屋の換気状況など様々な要因により楽器への影響は一概には決めつけられないところではあります。

逆に乾燥しすぎるとアコースティックギターはネック、フレットのコンディションが悪くなったり、ボディ割れやブレイシングの剥がれなどが起きたりすることもあります。

日々楽器の演奏をして楽器のコンディションの変化を感じている方は、気温、湿度の環境の変化に気がつき対処も行えますが、防音室やその中の楽器をながく放置されている方はお気をつけ下さい。

エアコンのお掃除も忘れずに…

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