音楽のある毎日 宮地楽器

2017年宮地楽器創業100周年

MUSIC JOY 渋谷

イタリア式声楽、ヴォイスエステ
妹尾寿佳先生にインタビュー!

第7回MUSIC JOY渋谷・講師インタビューは、イタリア式声楽、ヴォイスエステ・妹尾(せのお)寿佳(としか)先生にお話を伺いました♪宮地楽器で唯一"イタリア式声楽"と"ヴォイスエステ"を担当している妹尾先生。レッスンの特徴から、イタリア留学のお話まで盛りだくさんのインタビューとなりました!

こんにちは!まずは妹尾(せのお)寿佳先生の自己紹介をお願い致します!

うどん県(香川県)出身、ヴォイストレーナー(声種:バリトン)の妹尾寿佳です。 宮地楽器では渋谷教室の他に、新宿、府中でレッスンをしています。 最近ハマっている事は、肉体改造です。 講師

――肉体改造・・・??

スポーツクラブに通ってストレッチや筋トレをしています。
自分のためでもありますが、レッスン内容をより濃いものにしたいという想いから、 <声と身体の関係性>を研究するために、5年くらい前から自分の身体を使って実験しています。

ストレッチや筋トレをする事で、変わったところはありますか?

もちろん!
声は喉から出しているのではなく、「声(声帯)は身体の一部」という事をより一層実感するようになりました。
自分自身、声を出す時にどこの筋肉を使っているか分かっていない所もあったので自分で実際に体感して、それを生徒さんに伝える・・・まさに『論より証拠』ですね。 レッスンでも、1~2分で声を出しやすくするエクササイズをお教えしています。 特に肩甲骨の動きをよくして肩周りの筋肉をほぐし、酸素を肺に多く入れる為に胸郭を広げます。

――先生のお気に入りの筋肉を教えて下さい!

脊柱起立筋ですね。
人間が真っ直ぐ立つために背骨に沿って腰から頭部まで繋がっている重要な筋肉です。

――レッスンをより良くするために、先生自身も精進しているということですね!
では、レッスン内容を具体的にお聞きしたいと思います。 先生は"イタリア式"の声楽をレッスンされていますが、特徴を教えて下さい。

私のレッスンでは、<呼吸と発声>を最も大切にしています。
イタリアのレッスンでは、発声をしっかり行い、歌につなげていくのが一般的です。 後々、喉を痛めないように、まずは声を磨く事が大切です。 つまり「発声」ありきの「歌」という事になります。

――イタリア語は難しそうなイメージがあります・・・

いえいえ、そんな事はないですよ。 イタリア語の母音の読み方は、ほぼ日本語と同じです。
ローマ字読みでも結構通じますよ。イタリア語の文法は難しいですが、読み方は意外と簡単です。"Spaghetti"は「スパゲッティ」、"Pizza"は「ピッツァ」で通じますよ。

先生が担当している"ヴォイスエステ"はどのようなレッスンですか?

ヴォイスエステは「声の美学」と称する発声専門のコースです。
単純に早口言葉や「マ・メ・ミ・ム・マ・メ・モ・・・」と大きな声を出す事を発声練習だと思っている方が多いと思うのですが、これでは喉を壊してしまいます。個々の生徒さんに合わせた身体を使うヴォイトレ、声を出すための"HOW TO"(メソッド)をレッスンしていきます。

それでは、先生の音学歴を教えて下さい!

講師

実は幼少の頃から体育会系で小学1年生の頃から10年くらい剣道をやっていました。 平行してエレクトーンも習った経験もありますが、すぐに挫折。
中学入学時、音楽の授業後、先生に「あんた!声がええな!」とコーラス部に借り出されるようになりました。 なので、剣道着を着たままコーラス部にも掛け持ちで参加して歌っていました。(笑) あとは趣味で中2の頃からギターを習いに地元のヤマハ音楽教室に通っていました。 今、思うとこの影響も大きいきっかけだったかもしれません・・・。

――意外なスカウトがきっかけで歌と出会ったのですね!

中学3年生の受験の時期を迎えたときに、担任から「音楽の道に進んだらどうや?」と言われ、地元の県立高校の音楽コースに進学しました。(実は讃岐(香川)は知る人ぞ知る声楽王国なのです。声楽家を多数輩出。) でも、周りは幼少の頃から英才教育を受けた人たちばかりで、自分はピアノも弾けなかったので劣等感を味わう毎日でした。

それでも歌の道に進みたい!と思われたきっかけはあるんでしょうか?

実は、初めて買ったクラシックのレコードが、『イタリア古典歌曲集』というテノールの田口興輔先生が歌われていたものでした。(当時、日本ではこのレコードこれだけだったと記憶してます。)
そして当時、最初に地元で習っていた先生に歌声が似ていたので、ある時、その先生にこのレコードを見せたら、なんとその先生の恩師だったことが分かったのです! 「このレコードの先生が国立(くにたち)音大にいる!」と分かり、国立音大1本に絞り受験しました。 その後、国立音大に受かり、運良く田口門下(クラス)に入る事が出来ました。

――運命的な出会いですね!卒業後はすぐに歌のお仕事をされたんですか?

いや、実は卒業後は北海道で音楽の教員になろうと思っていました。

――北海道ですか?

はい、大学時代にバイクのツーリングにハマって、北海道によく行っていました。 北海道はどこまでも続く大自然、実はツーリングライダーには聖地なんです!! 自分は道東が好きですが、北海道に行けばその魅力は必ず分かって頂けると思います。(笑)
ところが卒業も近いある日、「オペラに出演しないか?」と誘われ、レナート・パルンボ(今は世界的なオペラの指揮者)が指揮するオペラ「ラ・ボエーム」という作品の2役に出演する機会を頂きました。その出演をきっかけに、ステージに立つ快感を覚えてオペラの虜になってしまったんです!
オペラは"歌"と"役者"、2つの要素が必要で違う自分を演じることが出来ることが本当に魅力だと思います。

その後は、どのような活動をされたのですか?

オペラを中心に舞台の出演等、歌の仕事も順調でした・・・。 しかし、自分が"イタリア専門"と言いながら旅行以外でイタリアに行ったことがない・・・、本場の空気を吸っているようで吸っていない・・・、という事にジレンマを覚えたんです。そこで一念発起し、30歳で全ての仕事を休職し、国際ロータリー財団の親善奨学生として奨学金を得てイタリアのローマに留学しました。

――ずいぶん、思い切りましたね!

ローマでは私立音楽院に入学しました。30歳で学生に戻ったので時間を持て余し生活にも随分戸惑いました。

やはり日本とイタリアの生活は全然違いますか?生活に困ったことはありますか?

イタリア式声楽、ヴォイスエステ 妹尾寿佳先生<イタリア・ジェノヴァの先生ご夫婦のご自宅レッスン室>

ローマにはワンルームのアパートがほとんどありませんでした。 つまり、一人暮らしの習慣が無いんです。学生達は皆ルームシェアをしていたので、最初の数ヶ月間は私もイタリア人とシェアしたり、数人の外国人と暮らしたりしましたが、やはり生活習慣が合わないので解消・・・、ずっと一人暮らしだったので30歳からルームシェアは本当にきつかったですね。特に日本人は湯船につかる習慣があるので、「お湯をよく使うな~」と嫌味を言われた事もあります(苦笑)(当時のローマはタンク式の電気湯沸かし器が主流だったので、すぐにお湯が無くなってしまうんです。)

日本は便利ですか?

本当に最高です!
日本は近くにコンビニや自動販売機、スーパーがあるので何でも手に入りますが、私が住んでいたローマではそういう訳にもいかず・・・。 それに一度、水道水でお腹を壊したことがあるので水は常に市販のミネラルウォーターを飲んでいました。
週末は、食料や水を大量に買い込んでいましたね・・・。 "観光"と"生活"は全く別物だと痛感しました。
海外で生活して心から感じるのは「日本の豊かさ」です!

――"観光"と"生活"は別物・・・確かにそうかもしれません。 でも、住んでみて「良かった!」と思うこともあるのでは?

「ローマは一日にしてあらず!」ローマの魅力はなんと言っても、紀元前の歴史を感じさせる街並みと最高の天気!! 夏は暑いけど湿度が低くスカッと晴れて太陽が近い! そして、何よりも時間の流れ方もゆっくりです。 イタリア料理は語るまでもなく最高!特に大好物のワインが安いのは本当に嬉しかったですね!
軽い話としては、親しい間柄の女性とのバチーニ(挨拶時の頬へのキス)は緊張しました。 まぁ、イタリアの女性は基本的に東洋人を恋愛対象と見て無いので緊張する必要もないんですけどね・・・(苦笑)

――(笑)もっとイタリアの生活について聞きたいですが、続きはまた今度・・・

本題に戻りますが本場イタリアでの勉強は日本で学ばれていた時とは、やはり違いますか?

そうですね、やはり全然違います。 日本の声楽教育は、いかに正確に音符を捉えて綺麗(上手に)に歌うか?というのを重視されますが、イタリアでは、まず「楽器」、つまりその「音」が出てはじめて「声」とみなされます。
もっと単純にいうと「発声」が最も大事だという事を学ばせて頂きました。

え?すでに日本で多くの舞台経験を積まれていても発声を含め通用しないんですか?

はい、私の場合は・・・。日本出発前は本当に甘く考えていました。
当時の馬鹿な妄想を少し語ると、自分はローマで有名な愛される日本人になって、様々なコンコルソ(コンクール)を受けて上位入賞してエージェントと契約して、イタリア中の歌劇場で歌うというのが夢でした。 しかし、当時の自分のレベルはコンコルソを受けるまでのレベルも達してなかったという事です。 いわゆる世界のレベルの現実を知ったわけです。
という事で、先生探しから始め、友人の紹介で最高の恩師に出会う事になるのですが、結局はローマから電車で5時間以上かけてジェノヴァまでレッスンに通い、一から発声を学びました。 そして、帰国後にもし自分が教える立場に戻った時は、「発声」を大事にしようと決めました。

なんだか難しそうですが、普段のレッスンではそこまで厳しくレッスンされているんですか?

いえいえ、これは専門的に学ばれたい方のみで音楽教室ではほとんどの方が趣味で楽しく歌いたいと思う方や声の悩みを抱えている方が多いので、まずは生徒さん自身が持っている「自然な声」をいち早く見つけだしてあげて、「楽な声」をご自分で実感して頂いて、「歌いたい! 」という気持ちにさせてあげる事を大切にしています。
ちなみに、「声を楽しむと書いて、声楽(せいがく)と読みます。」

最後にHPを見ている皆様に一言お願いします!

「声探しの旅」、一緒に出ませんか?熱いラテン男がお待ちしております。

ありがとうございました!
一つひとつのエピソードを熱く語って頂き、先生の向上心やレッスンに対する姿勢がよく伝わるインタビューとなりました。 普段の声にお悩みの方、イタリアの名曲を歌いたい方、趣味・プロ志向、イタリア好きな方まで!是非、妹尾先生のレッスンを受けにお越し下さい♪

MUSIC JOY渋谷

〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町24-1 (橋本ビル/受付5F)

TEL:03-5456-8300
FAX:03-5456-0027

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