サックスRepair の記事

洗浄特集 Vol.5 【サックス&フルート編】 特別編:タンポのカビ

さて、洗浄特集Vol.5はVol.4の特別編として、「タンポのカビ」についてご説明致します。

 

人類はカビによる恩恵を多大に受けておりますが、楽器のカビはあまり有難くありません。

そこで、まず初めに、カビの有無の確認。

ご自身の楽器ケースを開けてカビ臭がすれば、完全にアウトです。

間違いなくカビは発生しており、おそらくケースの湿度も高めのはずです。

 

この場合、重要なのは「ケースにカビがあるのか?楽器にカビがあるのか?」を見極める事です。

もちろん、両者という大変残念な結果もございます。

長年保管されていた楽器はカビが発生している可能性が高い為、

カビ臭がするか両者とも必ずご確認下さい。

 

カビは、まれに管体に発生することがありますが、ほとんどはタンポに発生致します。

拡大しますと…

縁にしっかり発生していますね…

カビはタンポ表面の皮を分解し、楽器の気密性を悪くさせます。

また人体への影響も無いとは言えません。

クリーニングペーパーや吸水シート等で、しっかりお手入れしましょう!!

下は洗浄前後と全体の画像になります。

洗浄前→  洗浄後→

 

全体画像↓

カビ自体は簡単にクリーニング出来ます。

店頭にて詳しくご説明致しますので、是非ご来店下さい。

 

ケースも忘れずにしっかりクリーニングしましょう!!

除菌消臭スプレーも良いですが、日干しするのが1番効果的かもしれません。

直射日光を当てると、内張りの変色や色落ちの可能性があります為、

布を掛けたりすると良いかと思います。

 

 

次回のvol.6もお楽しみに!

乞うご期待♪

 

 

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042-387-1231

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洗浄特集 Vol.4 【サックス&フルート編】 タンポ

さて、洗浄特集Vol,4は「タンポ」についてです。

 

タンポの洗浄は出来るのか?

答えはYesです。

 

ですが、タンポはとてもデリケート…

しかも、音の要になる重要アイテムなので、むやみに洗浄してはいけません。

洗浄はリペア技術者におまかせしましょう!

 

でも、洗浄するには費用も日数も掛かります。

では、どうしたら良いか?

洗浄が必要になる前に防げば良いのです!

未然に防がないと、下記のようなタンポになりますよ…

 

ここで、防止しようとしたけれど上手く出来ていない例をご紹介します。

上の画像は、タンポにクリーニングペーパーが貼りついた状態です。

残念ながら、これでは逆効果…

サックスの様な水分が多く発生する楽器はペーパー系ではなく、

シリコンゴム系の吸水シートやパッドドライ等がオススメです。

サイズも様々で、何より千切れにくいのが特長です!

 

次に、全く防いでいない(お手入れしていない)例。

汚れの黒い輪が出来てしまっていますね…

ちなみに、ところどころ白く見えているのは「カビ」です。

これで毎日演奏するのは、ちょっと嫌ですよね…

 

最後に、未然に防げなかった例。

タンポが破けてしまっています。

タンポ表面の皮が破けてしまうと、本来の気密が下がり、音が出にくくなります。

一刻も早くタンポ交換修理することをおすすめ致します。

破けても音が出るから大丈夫、とは決して思わないで下さい!

破けたタンポが良くなることは絶対にありません!

 

次回のvol.5は「タンポ 特別編」

乞うご期待!

 

 

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洗浄特集 Vol.3 【サックス&フルート編】 芯金汚れ

さて、洗浄特集vol.3の今回は、「芯金の汚れ」についてです。

★過去の洗浄ブログは、こちらから ↓

 洗浄特集 vol.1 「はじめに」 ・ 洗浄特集 vol.2 「ホコリ」

 

サックスもフルートも「芯金(しんがね)」が必ずあり、とても重要な役割を果たしています。

・・・とはいえ、芯金って一体何のこと??

芯金とは、キィのパイプ内にある軸で、先端をネジ加工してある鉄製の棒のことです。

上の画像が芯金です。

奏者が目にすることは、ほとんどありません。

この芯金も、奏者の日々の演奏により驚くほど汚れてしまいます。

 

先ほども述べましたが、芯金はキィのパイプの中にある軸です。

この軸は摩耗しない様にキィオイルでしっかりコーティングされております。

ですが、日々の演奏により、オイルが劣化したり、キィとの隙間に汗や汚れが侵入したり、金属が摩耗したりと

状況によって過酷な試練を与えられています。

 

そもそも透明だったオイルでコーティングされた美しく銀色に輝くはずの芯金も、

なんと真っ黒に汚れたオイルまみれの状態になっていたりします。

中には汗の成分が強すぎて、錆ついてしまう場合もあります。

 

この芯金は一見キレイに見えますが、白いティッシュで拭くとこの通り・・・

なんと!これだけの汚れがあります。

これらの汚れをしっかり落とし、

パイプの汚れもしっかり落として、

新しいキィオイルを注油すると、動きもはもちろん新品の様になります。

 

このような作業は、分解・洗浄の際に行ないます。

やはり、洗浄はとても重要なのです!!

 

次回は芯金の相棒、ネジについてです。

乞うご期待!

 

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洗浄特集 Vol.2 【サックス&フルート編】 ホコリ

前回は洗浄の必要性についてご説明しました。

(まだ見てない方は、こちらからどうぞ⇒洗浄ブログ vol.1

さて、今回は汚れによる弊害「埃・ホコリ」についてご説明しましょう。

 

ホコリってどうして出来るのでしょうか?

普段は目に見える訳ではないのですが、ある日突然出現しはじめますよね。

 

部屋や家具に溜まったホコリは、掃除機やハタキをで簡単に取り除けます。

ですが、楽器の場合、細かなキィが密集している為、簡単には取り除けません。

 

では、楽器に溜まったホコリはどうやって取り除くか?

答えは、分解して掃除・洗浄します。

 

例えば、綿棒

例えば、トーンホールクリーナー

例えば、クロス

例えば、刷毛を使い

例えば、息の圧力で

などなど、道具を駆使したり、様々な手段を試してみたり、いろいろ方法はありますが、

やはり分解するのが1番の早道です。

 

次回のVol.3 は「芯金の汚れ」です。

ところで芯金って何???

乞うご期待!

 

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洗浄特集 Vol.1 【サックス&フルート編】

今回は洗浄について色々興味あること、為になることをご説明します。

 

まずは、楽器が洗えるのか?

答えはYesです。

 

木管楽器と言えども、ほぼ金属で出来ているサックスやフルート等は普通に洗えます。

と言いましても、そのままの状態で食器洗浄機みたいに洗うのではなく、当然全て分解し洗浄します。

 

そもそも楽器は、新品時はとてもキレイな状態なはずです。

キレイだっだ楽器も奏者が日々演奏することにより、想像以上の汚れが管体に付着します。

 

奏者にとってはそれ(汚れ)が「自分のサウンド」と言う方もいらっしゃいます。

また、普段しっかりお手入れをしているから大丈夫です、と答える方は多いかと存じますが・・・

 

お手入れと洗浄は違います!!

 

では、全て分解して管体をキレイに洗浄することを、

次のように分かりやすく置き換えて説明しましょう!

 

例えば、お箸だったとしたら・・・?

楽器同様に毎日使いますが、空拭きしただけでキレイになるでしょうか?

洗剤を使って、きちんと水洗いしますよね?

 

例えば、これが人の身体だったとしたら・・・?

毎日タオルで拭くだけで汚れは取れるでしょうか?

もちろん毎日欠かさずお風呂に入りますよね?

 

汚れというものは使用環境により大きく異なりますが、

自身の楽器と置き換えて想像すると、

普段のお手入れだけで十分と言えるでしょうか?

 

この汚れについての弊害。

非常に面倒な問題を抱えていることを次回ご説明します。

乞うご期待!

 

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