「私のピアノの音がご近所の迷惑になっていないかしら?」
「これから楽器を習いたいのですが、お隣への騒音とならないでしょうか?」
という防音のお問い合わせをよくいただきます。
楽器をある程度の大きさで鳴らすと、音は建物の壁や床などを振動させたり通り抜けたりして、
それなりに外へ漏れてしまいます。この漏れる音をご近所にご迷惑がかからない程度に抑える。
これが一般的なお住まいにとっての「防音」になります。
防音というと「音が完全に聞こえなくなるようにする」「音のエネルギーを0にする」ことと
思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、それでは音の止め過ぎ、防音に対してお金の
掛け過ぎの「オーバースペック」といわれる状態となってしまいます。
では、どのくらい音を止めればいいのでしょうか?
皆さんはカラオケボックスに行かれることはありますか?
カラオケボックスでは、廊下にいても部屋の中で歌っている声があまり聞こえてきませんね。
しかし、実際は一部屋一部屋を完全な防音室にしているお店はとても少ないのです。
では、なぜ廊下に歌声が漏れてこないのでしょうか?
実は、音は漏れているのです!
カラオケボックスの廊下には、うるさいくらいに大きな音のBGMが流れていませんか?
このBGMが部屋から漏れている音を掻き消しているために、廊下にいる人は歌声が気にならなく
なっているのです。(これを「マスキング効果」といいます)
ご自宅で楽器を演奏するために、お住まいの周辺をうるさくすることは出来ませんが、もともと
空間には必ず音(暗騒音)が存在します。建物から漏れる楽器の音を、この暗騒音よりも小さく
すれば、マスキング効果によって周囲には聞こえづらくなります。
弊社で扱うヤマハ防音室「アビテックス」も、音のエネルギーを「0」にするものではありません。
例えば、防音室を設置した同じ室内では、ピアノの音が話し声ほどの大きさなって防音室から
漏れ聞こえます。しかし、会話程度の音量になれば、マスキング効果によってご近隣に迷惑が
かからなくなるように「防音」ができるのです。
音を止めすぎず、効率よく、効果を得る。
防音は、環境に応じて「適度に」行うことが、最も大切だといえるでしょう。
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