音の速さ(音速)は空気中、20℃で1秒間に340mです。
音速から、音楽の音の高さをもとに、音の長さ(波長)が割り出せます。
例えば、440Hzの「ラ」の音は、1秒間に波が440回上下しますので、1回の波の上下(1波長)は
「340m÷440回=約77cm」になります。同じように
その下の「ラ」の音は、220Hz(1秒間に220回波が上下)なので、340m÷220=約154cm、
さらにその下の「ラ」の音は、110Hz(1秒間に110回波が上下)なので、340m÷110=約309cm、となり、
ピアノの最低音の「ラ」の音は27.5Hz(1秒間に27.5回上下)は、1波長は約12m36cm になります。
では、もし440Hzの「ラ」の音の波長77cmと同じ長さの筒があると、音はどうなるでしょうか?
答えは、「その筒の中に『ラ』の音がトラップ(入り込みやすい)される」です。
筒の中に入った音は、筒の底が吸音しているか、反射しているかで性質が異なります。
筒の底が吸音している(吸音材でできている)と、音を吸い取る「吸音管」として利用でき、
底が反射している(反射材でできている)と、筒によって音を共鳴させ、ある音を増幅させて出す
「共鳴管」として利用できます。
「吸音管」として利用した代表的なものは「チューニングパイプ」で、主に楽器の中の余計な音を
除くことを目的として使われます。
「共鳴管」として使われている例としては、「ヤマハ 調音パネル」があります。
調音パネルの中には共鳴管が仕込まれており、音の基音成分が共鳴増幅されることで、音の雑味を
軽減するという効果が得られます。
他にも共鳴管を利用したものとして「水琴窟」が挙げられます。
水琴窟は、水の滴る音をかめの中で反響共鳴させて楽しむ、日本独特のものです。
同じ管であっても、管の底の部分を変えるだけで「吸音」となるか「共鳴増幅」となるか、
効果がガラリと変わってしまうところが興味深いところです。
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